なかなか管理組合運営がうまくいかないな…
また、
役員のなり手が見つからないな…
さらには、
またあの人にお願いすることとなり、少々申し訳ない気持ちがある…
このような課題を持っているマンション管理組合、さらには現在の役員も多いでしょう。
確かに、マンションを良くするも悪くするも、マンション組合員の動き次第で大分変ります。
私がこれまで見聞きした中で、理事や理事長の動きが非常に大切だと感じます。
それによって、マンションの未来が明らかに変わっていくことも実感しています。
今回は役員の活躍の重要性について、マンション管理士の筆者が具体的にまとめてみましたので紹介します。
【要確認】一人の役員の活躍を通じてマンションの未来を変貌させる
今回紹介する内容は以下の通りです。
・やる気のある管理組合役員の特徴とは?
まず初めに、役員の就任には輪番制か立候補が一般的です。
それ以外にも、外部専門家の採用や、究極の形にはなりますが理事会を設置しない第三者管理者方式という形も考えられます。
管理組合として考えられるそれらの例を紹介します。
続いて、うまく回っている管理組合は、必ずやる気のある役員の存在があります。
やる気のある役員にはどのような特徴があるのか、筆者が見てきた例を含めて紹介します。
役員就任は輪番制か立候補か
役員への就任については、輪番制、立候補が一般的な考え方です。
それ以外にも、外部専門家の採用や、第三者管理者の採用等も考えられます。
それぞれの考え方について、具体的に確認していきましょう。
輪番制
ほとんどのマンションにおいて、理事や監事の就任は輪番制が敷かれていると考えられます。
恐らくは、マンションの戸数に応じて、理事や監事の人数も決めているでしょう。
したがって、一度理事をやっても、マンションの規模にもよりますが、数年~10年程度の周期でまた役割が回ってきます。
また、マンション内の規約や細則により、役員就任の取り決めがなされている所あります。
そこには輪番制で、立候補も可とするとされていることもあるでしょう。
しかしながら、マンションの住民の高齢化に伴い、理事や監事という重責は中々担えなくなってくることも事実です。
その場合は75歳までなどの年齢制限が掛かり、益々若手の住民に負担が掛かってくることとなります。
立候補や外部専門家の採用
さらに、輪番制以外であり得るのは、
②第三者管理者などの外部専門家の活用
が考えられます。
住民から考えると、①は「またあの人が出て来るのか…」と思われたり、②の場合は「外部から理事なんてけしからん」という長年住んでいる住民からの声も聞こえてきそうです。
どちらにしても非常に耳の痛い話ですが、理事や監事が手当てできることには間違いありません。
したがって、役員手当のための検討すべきでしょう。
第三者管理者方式は?
とりわけ、②の第三者管理者については、マンション管理を管轄する国土交通省において、平成28年に標準管理規約の改正が行われました。
そこで、
と明確に外部の専門家として第三者管理者の必要性を指摘し始めました。
第三者管理者方式については、どこまで第三者が絡むかにより主に3つの考え方があり、どのタイプを採用するかは、理事会や総会で考えていく必要がありそうです。
参考までにこちら
をご紹介します。
活性化する管理組合の特徴とは?
管理組合として、さらには区分所有者としては、やる気のある方に役員に就任して欲しいものです。
具体的にやる気のある役員とは、どのような方が該当するのか紹介します。
やる気のある管理組合役員がいる
前章における①の立候補された理事については、尊敬の念を抱きます。
なぜなら、立候補しているということは、マンションに対して非常に問題意識を持っていると考えられます。
さらに、マンションはみんなのもので自分だけのものではない、その為に自分が貢献していかないと全体が良くならないという、強い責任感も持っている方ともいえます。
恐らく実業務においても経営陣や管理職として同様の活躍をされている方でしょう。
そして、私が見て来た中では、大体そのような方はまだお子さんと一緒にお住いの、40~50代の方も多いです。
または、現役を引退され、比較的時間ができたことから管理組合に貢献したいという方です。
活動次第では、結果的には自分たちの資産価値向上にも繋がります。
すなわち、将来の子ども達や家族のことを考えると、なんとかして良いマンションにしたい、そのようなお気持ちが強いのだと思います。
自己犠牲もいとわず主体的に活動している
実業務でも要職としてバリバリ仕事をこなし、週末はマンションのために理事を買って出て、一番負担の多い理事長にまで立候補して、理事会に参加する…そんな方が中心です。
逆に、このようなパターンで管理組合を回される温度感の高いマンションは、非常に将来性があり、価値も下がらず高評価で、住民の質も上がっていくというサイクルになります。
企業でいうところの、業績が好調で株価が下がらない、新入社員がどんどん入ってくる人気企業、と言ったところでしょうか。
しかしながら、このようなマンションは一握りで大半は輪番制で回って来た方が理事長をやっている所が多いです。
立候補の理事長はマンション管理士のサポートは不要なぐらいの学習意欲があるため、管理会社とも場合によっては対峙していけるでしょう。
一方の輪番制で就任した方は、管理会社のアドバイスを採用し、中々独自性が発揮できないことも多々あるのが実態です。
区分所有者にマンション管理意識が高い人が多い
上記の2項目を実施していると、自然に区分所有者におけるマンション管理意識も向上します。
すなわち、役員の活動によって、管理組合全体が底上げされていくという形です。
このようになれば、輪番制を敷いていたとしても、役員になった区分所有者が主体的に動くことが期待されます。
それが伝播・継続することによって、あとの世代の役員に対しても活性化が継続することが期待されます。
役員に悩んでいる管理組合は非常に多い
役員の就任がスムーズにいっていたり、理事会が機能しているマンションは少なく、悩みを抱えているマンションが大半です。
とりわけ、役員のなり手不足は深刻な課題であり、今後ますます加速していく可能性があります。
管理組合としても、早期に手を打ちつつ、区分所有者を巻き込んだ管理組合全体の活性化を継続的に考えていく必要がありそうです。
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