斜行エレベーター付きの斜面マンションの横浜編紹介記事が非常にアクセスがあり閲覧が多いので、横浜市以外の近隣地区も見てみることにしました。
実際に筆者がマンションに足を運んでみています。
どれも興味深く、斜面マンションや斜行エレベーターが好きな方にとっては見ごたえあるマンションです。
今回は訪問した湘南地区のマンションの中から、すでに取り上げている1つもこちらに集約して、合計5件取り上げます。
また、紹介したい未訪問マンションが1件あり、情報が揃い次第追加予定です。
※敷地外から撮影をしております
ちなみに、斜面にそびえ立つマンションは、地下室マンションに該当する場合があります。
地下室マンションについては、横浜市の斜行エレベーター付きマンション記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。
【是非見てみたい】斜行エレベーター設置のマンション 湘南編
今回紹介する各マンションは以下の通りです。
・ラブリーハイツ浦賀(横須賀市)
・東急ドエル逗子披露山シーサイドコート(逗子市)
・コスモミロス逗子(逗子市)
・ガーデンテラス逗子東(横須賀市)
実際に、事前のネット調査を含め、湘南地区を時間を掛けて探しました。
横浜編でおもに紹介した部屋の近くまでいける斜行エレベーター付きは、湘南地区にはフォルム鎌倉常盤とラブリーハイツ浦賀、ガーデンテラス逗子東が該当しました。
逗子の2件は高台にマンションがそびえ立ち、そこに行くまでの間に斜行エレベーターを利用する形態です。
しかしながら、マンションに斜行エレベーターがあるというだけで、相当インパクトがあるうえ、なかなか見ないレアなマンションともいえます。
筆者は残念ながら全く乗ったことはないのですが、機会あれば管理組合に取材を申し込んで、いつかは乗せて貰いたいと改めて思いました。
早速各マンションを紹介したいと思います。
フォルム鎌倉常盤(鎌倉市)
湘南モノレールの湘南深沢駅から徒歩約20分のところにこちらのマンションはありました。
事前にGoogleMapでななめ上からの写真を確認したところ、マンションの壮大さに驚きました。
まずはマンション入り口の近くから見てみました
湘南モノレールの湘南深沢駅を降りて、マンションを目指します。
この位置からまだマンションの下まで10分はかかりそうな距離なのですが、すでに遠くに今回訪問するフォルム鎌倉常盤が見えています。
駅から20分ぐらい歩いて、こちらのマンションに到着です。
情報としては、築年月は1998年の6月で、総戸数は180戸の中~大規模なマンションです。
上のマンション用の案内図が掲載されています。
マンション入り口右手には、仏像がありました。
鎌倉とあって、由緒ある土地だと思いながら見学しました。
隣の大丸公園への階段途中に、エントランスらしき建物があります。
エントランスのエレベーターで3階にあがってから、斜行エレベーターを使って各住戸へ行くようです。
部屋のようなものがあるのは、管理員さんの執務室でしょうか。
マンションの真下にある大丸公園から上を見上げてみます。
なかなかマンションの下からでは全貌が分かりませんでした。
ちなみに、仏像や公園は組合員以外も立ち入り可とのことでした。
公園の出口から見てみました。
右手が駐車場で、左側からマンションの方に上がっていく形になっています。
向かいの丘から見てみました
斜行エレベーター付きマンションの特徴としては、どのマンションでも近場からだと、GoogleMapに示されたような全貌がなかなか確認できません。
向かい側に丘があることが確認できたため、少し歩いて上がってみることにしました。
ちんや食堂はもともと1934年にこの地に創業したとのことで、その後1972年に再開して今に続くとのこと。
1972年であっても、かなり老舗の食堂です。
しかも、上記のリンクにある記事の昔の写真にも「ちんや食堂」と記載がありました。
向かいの丘の坂を上っていくと、徐々に全貌が明らかになります。
登るにしたがって、斜行エレベーターが明らかになってきました。
さらに登ると、マンションの全貌が確認できました。
全180戸のマンションということで、かなり横に広がっていることが確認できます。
坂の上のぎりぎり見える所まで登っても、マンションの存在感が凄くありました。
斜行エレベーターもはっきりと確認できます。
用途地域と地図の確認
さらに、この地区の用途地域についても確認してみました。
上記のリンクを確認頂くと地図が出るようになっています。
斜面に建つマンションとして典型的な、第1種低層住居専用地域でした。
縦に高く建設できないため、横に広く、かつ斜面上に住居を配置しているのは、他の第1種低層住居専用地域と同様のたたずまいですね。
ちなみに、口コミ等調べたところ、春は周辺に桜が綺麗に咲き、天気のいい日は富士山が一望できるという立地だそうです。
また、マンションの地図はこちらになります。
地図を縮小していただくと全貌が確認できます。
ラブリーハイツ浦賀(横須賀市)
続いて紹介するのが、横須賀市浦賀にあるラブリーハイツ浦賀というマンションです。
浦賀駅から現地へ
このマンションは、京急浦賀駅から徒歩10分強の丘の上にあるのですが、浦賀駅からすでに遠くにマンションを確認することができました。
この日は雨が降りそうな日だったのですが、浦賀駅近くの定食屋で昼食をとったあと、早速向かいます。
駅から見えた丘を登っていくと、マンションが見えてきました。
マンションは1985年2月にできた地上10階建て、総戸数52戸とのことです。
また、駅からは丘の尾根に隠れていて見えなかったのですが、現地で斜行エレベーターを確認することができました。
長い斜行エレベーターのため、全貌は確認できないのですが、入り口から斜めに伸びているエレベーターが確認できます。
正面右側には、階段で上がっていくこともできる入り口もありました。
マンションの横には、浦賀3丁目公園という公園がありました。
そこからマンションのエレベーターの出発点を確認することができました。
ここにエレベーターの動力などが格納されているのでしょう。
用途地域と地図の確認
ラブリーハイツ浦賀の用途地域も確認してきます。
上記のリンクを確認頂くと、グリーンの第1種低層住居専用地域に該当していることがわかります。
そのため、他のマンションと同様に、斜面上に住戸が立ち並ぶ外観が非常に特徴的に映ります。
GoogleMapを添付しましたが、正面からの画像にはなりませんでしたので、角度を変えながらぜひご確認ください。
東急ドエル逗子披露山シーサイドコート(逗子市)
関東に限らず、日本有数の高級住宅街として名高い披露山ですが、その途中にあるのがこちらのマンションです。
また、他のマンション同様に、GoogleMapにより斜め上からの写真を見てみます。
まずは現地へ
京急逗子・葉山駅から歩く事約20分強、こちらのマンションの前まで来ました。
JR逗子駅からだと、20分弱ぐらいのアクセスです。
2001年1月にできた、総戸数54戸の4階建てマンションです。
また、マンションの入り口にたどり着くまでにも、強烈な上り坂があります。
玄関入り口には、早速斜行エレベーターが出迎えてくれます。
エントランスはオートロックがかかっており、当然住民しか乗ることはできません。
階段も並行して設置されており、登っていくことが可能なようです。
斜行エレベーターに沿って道が続いていますが、引き続き非常に急な坂が続きます。
同じ位置からGoogleMapで見るとこのような感じです。
そして、非常に急な坂であることがMapを見るとお分かりいただけるかと思います。
マンションには居住者専用のトンネルが?!
そして、斜行エレベーターとともに非常に興味深いのがこのトンネルです。
なんと、下は国道134号線に繋がっている居住者専用トンネルだそうです。
気になって、国道134号線を探してみたら駐車場の奥にトンネル出口がありました。
確かに、これがあれば134号線へのアクセスも抜群ですね。
披露山の中腹にあるのに、利便性もよいマンションです。
ちょっと興味深かったので、上がれるところまで上がってみたいと思い、さらに登りました。
披露山の中腹からの景色は?
さらに坂を上がっていくと、マンションとともに、逗子市街が一望できます。
当マンションと斜行エレベーターも見ることができます。
そして、さらに上がったところには、非常に興味深い建物が…
あとから調べたところ、科学芸術逗子研究所とのことでした。
ちなみに、隣は旧石原慎太郎別邸とのことで、GoogleMapにも紹介がありました。
さらに逗子海岸も一望できる、マンションよりも高い所まで登ってみました。
また、この辺りは逗子のハイキングコースにもなっているとのことでした。
このあと、次に紹介するコスモミロス逗子まで歩いたので、披露山のうえの方まで登って下りました。
超高級住宅街の披露山庭園住宅地の住宅も少し見ることができました。
用途地域と地図の確認
そして、こちらのマンションの用途地域も逗子市の都市計画関連マップから確認します。
近くに超高級住宅街もあることから、第1種低層住居専用地域に属していました。
マンション自体は3階建ての低層マンションとなっています。
また、この地域は、披露山・逗子海岸風致地区ということで、数々の決まりや制約の中で建てられたマンションでしょう。
コスモミロス逗子(逗子市)
同じく逗子市にあるこちらのマンションです。
東急ドエル逗子披露山シーサイドコートからは、披露山の向こう側にあります。
GoogleMapの写真の手前側がドエルで、ピンがあるところがこちらのマンションです。
マンションの前に行ってみました
披露山を降りると、こちらのマンションが見えてきました。
丘の上に立ち並ぶマンションということで、ここに上るための斜行エレベーターがあるという構造です。
どこに入り口があるのかと考えながら、マンションの方に行ってみます。
このマンションは、1991年3月にできた、総戸数202戸の大規模マンションです。
情報では8階建てとありました。
また、L棟、M棟、S棟からなる団地形態となっています。
暫く行くと、これより先がマンションの敷地ということで立ち入り禁止になっていました。
そして、後ろには斜行エレベーターらしいマンションの入り口も見えます。
あとから、GoogleMapで見てみると、マンションの中まで入っている画像がありました。
しかも、丘の上にはマンションに加えて戸建てもありました。
実際にはマンションの住民と戸建ての住民が通行できる仕組みになっているのかと後から思いました。
また、他の情報では、敷地内にはプールや公園もあるようです。
さらに、間取りが非常に広く、109.60㎡~244.90㎡の2LDK~4LDKとのことです。
斜行エレベーターを見るために向かい側の丘に行ってみます
斜行エレベーターが見れない時は、周りを見て高台がないか探します。
ほとんどの場合、斜行エレベーターが見渡せる高台を発見することができます。
そして、今回も少し探して歩いてみます。
マンションの向かいにある高台に来てみました。
確かに、斜面に斜行エレベーターを確認することができました。
また、ちょっとアップで見てみます。
やはり見るだけではなく、乗ってみたいと思わせる形状です。
用途地域と地図の確認
披露山のマンションと同じく、逗子市の都市計画関連マップから確認してみます。
こちらもグリーンの区域であり、第1種低層住居専用地域でした。
建ぺい率50%、容積率100%の地域であるため、3~4階建てのマンションが立ち並んでいました。
8階と記載されている情報もありましたが、GoogleMapからはそれらしき住戸を確認できませんでした。
地図は以下の通りです。
ガーデンテラス逗子東(横須賀市)
最後に紹介するのが、斜行エレベーター付きの斜面マンションの横浜編紹介記事でも取り上げた、ガーデンテラス逗子東です。
名前からして逗子市内のマンションを連想しますが、逗子市と横須賀市のほぼ境にあるため、逗子という名前がついているのでしょう。
筆者が最初に斜行エレベーター付きマンションの魅力を感じたのは、このマンションを見てからでした。
GoogleMapの画像からしても、斜行エレベーターがスラっと伸びる、斜面に建つ非常に見栄えがあるマンションです。
マンションの紹介
横浜編と写真は同じになりますが、改めて紹介します。
逗子という地名が付いていますが、住所は横須賀市船越町3丁目にあります。
建築は1998年10月であり、総戸数69戸、地上13階と斜面に長く並んでいます。
斜面に沿って住戸を考えると、13階という階数も可能ということがこのマンションの全貌を見れば改めて分かりました。
隣の公園の敷地内から、斜面エレベーターを確認することができました。
用途地域と地図の確認
ちなみに、横須賀市のわが街ガイドから調べたところ、都市計画上の用途地域は、第一種低層住居専用地域にあるマンションです。
隣にニックライブステイツ湘南田浦という、1988年1月に建てられた15階建てのマンションが建っていました。
横須賀市船越町3丁目の用途地域を調べてみました。
丁度ニックライブステイツ湘南田浦がある中央の黄色い所は第1種住居地域でした。
こちらは高層のマンションを建てることでできる区域です。
その上の緑のところにある台形状のものがガーデンテラス逗子東であり、用途地域が違っていることがわかります。
近隣のマンションでもこのような差があるのは、見ていて興味深いところではあります。
レアな斜行エレベーター付きマンションには魅力が沢山ある
今回は斜行エレベーターがあるマンションとして、横須賀、逗子、鎌倉の湘南地区のマンションを紹介しました。
また、このあたりはアップダウンが非常に激しく、かつ丘陵を上手く利用したマンションが立ち並んでいます。
なかでも、第1種低層住居専用地域という、高さが制約される中でのマンションは、丘や山の尾根を上手く活用した工夫が所々でなされています。
そのような興味深い立地に作った斜面マンションには、斜面に沿って伸びる斜行エレベーターがセットになっていることもあり、これまた魅力の一つでしょう。
また機会があれば、調査をしてその魅力をお伝えします。
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