【今後に備え要確認】よこはま防災力向上マンション認定制度の概要

マンション管理

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たまたまマンション管理センター通信に、横浜市建築局住宅部住宅政策課の「よこはま防災力向上マンション認定制度」について掲載されていました。

横浜市の取り組みではありますが、今後の災害に備えて、どのマンションにおいても取り組んでおきたい内容が入っているので紹介します。

【今後に備え要確認】よこはま防災力向上マンション認定制度の概要

今回紹介する内容としては、次の内容からなります。

・よこはま防災力向上マンション認定制度の概要紹介
・よこはま防災力向上マンション認定制度の認定基準について
・よこはま防災力向上マンション認定取得や検討におけるメリットは?

東京カンテイの調査によると、横浜市内の分譲マンション戸数は51万超であり、東京23区を除くと政令指定都市の中では一番多い水準となっています。

また、マンション化率(マンション戸数÷世帯数)においては28.75%であり、3割近い世帯が分譲マンション暮らしです。

また、賃貸マンションを含めるとさらに増えて6割程度と言われており、分譲+賃貸マンションにおける防災対策の一層の充実が重要になって来ています。

そのような点も踏まえて、今回はよこはま防災力向上マンション認定制度について、簡単に紹介します。

よこはま防災力向上マンション認定制度の概要紹介

よこはま防災力向上マンション認定制度の概要を紹介します。

まず、認定の対象ですが、新築・既存、分譲・賃貸に関わらず、全てのマンションが対象となります。

また、認定の種類ですが、マンションの防災設備などが充実したハード面の認定と、発生した際の対応準備等、ソフト面の認定があります。

さらに、地域との連携が図られているより防災対策が充実しているマンションを、それぞれソフト+、ハード+として、マンションだけではなく、周辺地域も配慮した防災力の向上に繋がるようにしています。

そして、認定の手続きはマンション内で事前の協議をおこなったうえで、認定制度の申請をする形です。

新築マンションの場合は、計画段階において図面等の確認による計画認定を行い、竣工後に防災対策等の実施を確認のうえ、本認定となります。

本認定後、防災訓練や地域連携等の対応状況について、2年毎の報告が必要となっています。

よこはま防災力向上マンション認定制度の認定基準について

ソフト認定、ソフト+認定、ハード認定、ハード+認定のそれぞれについて基準を確認してみます。

ソフト認定

ソフト認定は、以下の基準に全て対応した場合に認定されます。

・防災組織
・防災マニュアル
・防災訓練
・飲料水等の備蓄

ソフト+認定

ソフト面いおいて、地域と連携したソフト+認定については、前項のソフト認定基準に加えて、以下の基準のどれか1つを満たした場合に認定となります。

・地域との協力体制
・地域との防災訓練
・地域交流活動
横浜市として、地域交流活動としては、管理組合と地域と連携したイベントを想定しているということで、それが災害時において機能してくると考えているようです。
確かに、マンションは管理組合で完結している場合が多く、地域の自治会などとの連携がなされていないことも多いため、地域と繋がっておくことによるプラス加点と考えられます。

ハード認定

続いてハードですが、ハード認定は、以下の基準に全て対応した場合に認定されます。

・耐震性
・浸水対策
・防災倉庫
・防災資機材
・マンホールトイレ等
既存マンションにはマンホールトイレ等の基準は適用しないとのこととなっています。
また、浸水対策として、浸水ハザードマップにて対策を講じたうえで、令和2年6月に国土交通省・経済産業省が策定した「建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン」に沿って設計することを求めています。
具体的に、マンションが浸水した場合であっても、居住機能継続を図れるようにすることが求められています。
これは、令和元年の台風19号における浸水被害が発生したマンションを想定して考えているものと考えられます。

ハード+認定

そしてハード面における+認定は、前項のハード認定基準に加えて、以下の基準のどれか1つを満たした場合に認定となります。

・地域の一時避難場所
・地域の浸水対策
・地域共用の防災倉庫等
・地域交流施設

地域の浸水対策については、雨水を貯めることができる施設の整備や雨水を浸透させる緑化等、マンションの敷地内に一定程度の雨を貯めることが出来る場合に評価されます。

よこはま防災力向上マンション認定取得や検討におけるメリットは?

そもそも、よこはま防災力向上マンション認定の取得におけるメリットはどのような点が考えられるのでしょうか?

具体的には次の4点が挙げられます。

認定マンションに対する認定証の交付やホームページでの公表

認定されたマンションにはマンションの玄関などに掲示することができる認定証が交付され、一定の防災対策を施しているマンションであるというPRとなります。

また、認定内容を横浜市のホームページに掲載されます。

認定マンションは以下のとおりです。

建築物の容積率の緩和

ハード+認定を受けたマンションにおいて、浸水対策が講じられた電気室や地域共用の防災倉庫、地域交流施設を設けた場合に、横浜市市街地環境設計制度における容積率の緩和を受けることができます。

この制度は、敷地内に施設を設けることで、総合的な地域貢献を図ることを条件として、建物の高さや容積率を緩和することで、良好な市街地環境の形成を誘導する制度となっています。

ハード+での活用として、地域との連携の観点が入っている必要があるため、マンション敷地内に地域と連携したこのような施設が入る場合には、マンション自体の容積率の緩和が加味されることが想定されます。

マンション防災アドバイザーの派遣

こちらは今後認定取得を検討している管理組合になりますが、マンション防災対策に関するアドバイスを行う専門家や団体を派遣して、防災活動の検討に関して支援を行うものです。

「浸水対策の手引き」とその活用

令和5年7月に策定された「浸水対策の手引き」には、浸水対策の前提となる想定浸水深の調べ方や、「高い場所に置く」「水をせきとめる」などの具体的な対策が解説されています。

これによって、ソフト面における防災マニュアルや、ハード面における浸水対策等、今後の認定を取得する場合の参考になる手引きといえます。

今後の動き

横浜市は「横浜市中期計画2022~2025」において、よこはま防災力向上マンションの認定件数を、令和7年度末に50件を掲げています。

令和5年10月末時点で26件の認定となり、目標の半分となっている状況です。

26件は全て既存マンション管理組合等からの申請で、日ごろから防災対策に取り組んでいるマンションが一定数あると考えられます。

管理計画認定制度などの管理面の認定とともに、防災面において「よこはま防災力向上マンション認定制度」は注目すべき制度であるといえるでしょう。

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