管理組合役員になったら是非実施したいマンション管理の学習方法8選

マンション管理

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マンション管理に関する知識取得はどうすれば身に付くのだろうか…?

または、

管理組合役員に就任するため、マンション管理について知っておきたいがどうすればいいのだろうか…?

さらには、

理事会で新たな考え方を導入してみたいが、中々思い浮かばない。何か良い方法はないだろうか…。

このような疑問を持っている管理組合役員や、区分所有者も多いと思います。

確かに、マンションの管理は役員だけではなく、区分所有者も関心事となっています。

筆者も数年前までは業務上も絡んだことはなく、マンション管理において全くの素人でしたが、現在はマンション管理に関する、スキルやノウハウを徐々に付けつつあります。

今回はこのような疑問に応えるべく、具体的に身に着けてきた方法や、他の管理組合の役員が比較的実践している方法を具体的に紹介します。

管理組合役員になったら是非対応したいマンション管理の学習方法8選

今回紹介する内容は、以下の通りです。

・管理組合で起きている事例をもとに学習したい
・最新のマンション管理トレンドを掴みたい
・マンション管理の理論を含めてしっかりと学習したい

おおまかに、

管理組合で実際に起こっている事例の共有や紹介が学べる機会

最近のマンション管理トレンド

そしてマンション管理の背景にある理論

に分けられると考えられます。

それぞれについて、難易度の違いはありますが、マンション管理のスキルやノウハウが習得できる手段です。

全てで以下の8つ

・事例学習として「相談会や交流会」「管理組合向け団体」「管理組合役員向けセミナー」
・トレンド把握として「週刊誌のマンション管理特集」「マンション管理関連の業界紙」「横浜マンション管理・FP研究室の各コラム記事」
・しっかり学ぶための「専門書籍」と「マンション関連資格取得」

の各ケースを具体的に次章より紹介します。

管理組合で起きている事例をもとに学習したい

まずはじめに、おもに他の管理組合も参加することで、お互いの事例の共有や相談ができる学習方法を紹介します。

相談会や交流会への参加

一般的なのが、マンション管理組合向け相談会や交流会への参加です。

自治体が主催している相談会や交流会は、基本的に無料で参加することも可能です。

また、横浜市の例を挙げるとすると、相談会については以下のようなものがあります。

2024年度は受付を終了しているようですが、来年以降も開催されるものと考えられます。

そして、交流会は横浜市マンション管理組合サポートセンターという事業があります。

こちらは毎月各区ごとに開催されており、しかも無料で参加可能です。

マンション管理士や一級建築士が主催しており、さらに各管理組合の悩みや最近の事例等を管理組合同士で共有することができます。

管理組合向け団体への加入

全国組織として、全国マンション管理組合連合会という組織があります。

その会員は各地区のNPO法人から成り立っており、マンション管理に対する支援を行っています。

また、このような団体に加入することで、管理組合としてノウハウを継続的に吸収したり、専門家への相談を行なったりすることも可能です。

神奈川でいえば、神管ネットという組織があります。

中でも、横浜、川崎、横須賀等の地区で分かれており、管理組合がある地域の団体に所属することができます。

年会費は掛かるものの、マンションに関する情報が絶えずに回ってくるため、費用対効果を考えながら管理組合として検討するのも良いかもしれません。

管理組合役員向けセミナーへの参加

さらに、自治体や上記の団体、さらにはその他修繕団体や企業などが、管理組合向けセミナーを実施しています。

一例として、横浜市のセミナーを紹介します。

これらは無料で非常に有効的な資料もついており、またYouTube動画で確認することが可能です。

また、マンション管理士や一級建築士による実務経験豊かな講師によるものが中心なので、是非管理組合としては確認しておきたいセミナーと言えるでしょう。

最新のマンション管理トレンドを掴みたい

国や自治体の施策、または団体が対応しているような最新のトレンドについて、管理組合として把握しておきたいことも多いでしょう。

具体的にどのような切り口が考えられるのか、この章で紹介します。

週刊誌のマンション管理特集号

筆者は、週刊誌でマンション管理特集号があれば、必ず購入して確認するようにしています。

また、発売が少々前でも、今の課題を捉えているという点から、改めて見ておいてもよい所もあります。

したがって、各号について、管理組合で1冊購入購入して読むのも一つです。

ただし、マンション管理における法改正等が順次進んでいくので、あまり古い書籍になると、最新の法令に準拠していない場合もあるため、注意が必要です。

エコノミスト2024年7/16・23合併号

こちらのエコノミスト2024年7/16・23合併号は、管理不全マンションの実態や、第三者管理者方式における注意点、さらには大規模修繕工事における修繕積立金不足など、今話題となっている事項が記事として紹介されています。

週刊ダイヤモンド2024年1/6・13合併号

こちらは週刊ダイヤモンドの2024年1/6・13合併号ですが、管理編として管理費や修繕積立金の値上がりに対する対応策や、同じく第三者管理者方式における国土交通省が検討しているガイドラインについて紹介されています。

また管理費として大きな割合を占めるマンション保険における見直しのポイント等、コストに関する対応策が紹介されています。

週刊ダイヤモンド2022年6/4号

もう1つは同じく週刊ダイヤモンドのやや古い2022年6/4号ですが、約2年半前にも関わらず、現在でも引き続き課題となっている事項が取り上げられています。

具体的には、修繕積立金のカネ不足や、理事がいなかったり総会出席者がいないというヒトの不足問題、また、モノの問題として修繕できないマンションが増える危機感について紹介されています。

さらには、管理会社のランキングや、この時点で将来を見据えた、マンション適正評価制度や管理計画認定制度のマンションの格付け、そして第三者管理者方式について取り上げられています。

マンション管理関連の業界紙

お勧めなのは、マンション管理センターが毎月発行する、マンション管理センター通信です。

筆者ももちろん購読しています。

また、平均すると1回あたり415円とさほど高くはないものの、個人で購入するよりも、管理組合でマンション管理を学ぶために購入してもよいでしょう。

筆者の例では、役員の間で回覧しているところもあるようなので、その形で記事を共有するのも良いと思います。

その他、管理会社や我々のようなマンション管理士は読んでいるのですが、マンション管理新聞

も非常に充実していて良いでしょう。

こちらを読んでいれば、最近のトレンドをすぐに把握することはできるものの、専門的過ぎると感じるかもしれません。

年間購読が基本で消費税・送料込みで、16,500円です。

また、毎月5日発行の前半、15日の中盤、25日の後半と月3回分あるので1回あたり458円となります。

横浜マンション管理・FP研究室の各コラム記事

拙筆ながら、筆者の記事になります。

前述のマンション管理センター通信やマンション管理新聞等も踏まえながら、記事にすることも多いです。

なるべくかみ砕いて、最新の話題等を説明するようにしておりますので、参考にして頂ければと感じております。

マンション管理の理論を含めてしっかりと学習したい

具体的に、マンション管理の理論をしっかり学ぶ手段には、どのようなものがあるのでしょうか。

マンションの管理組合役員に携わると、難易度があるマンション管理書籍を読む方や、さらに勉強したいということで、資格取得にも向かわれる方もいらっしゃいます。

難易度の高い資格もありますが、その点も含めて紹介します。

マンション管理関連の専門的書籍

このカテゴリーとしては、具体的に以下のような書籍がありますので、紹介します。

また、こちら

にも具体的に筆者お勧め書籍を紹介しているので、以下の書籍とともに確認してみてください。

マンション管理法律相談201問 弁護士が答えるマンション管理会社・管理組合からの質問

マンション管理に携わる弁護士が、管理組合によくある問題について一問一答方式で201問の質問に答える書籍です。

管理組合としてよく起きるものを中心に、滞納管理費等や専有部分の問題、共用部分・共用施設に関する問題等、10項目に分けて詳しく解説しています。

カスタマーハラスメント、個人情報保護、建物の老朽化や住民の高齢化という二つの老いなどの最新トピックスについても網羅されており、現状の管理組合の課題に対応できる1冊といえます。

まずは、管理組合としてある身近な課題から確認していくことでもよいでしょう。

令和6年度版 マンション管理の知識

毎年マンション管理センターから発売される書籍ですが、マンション管理の専門家においてはおなじみの書籍です。

また、今年のバージョンは、マンション管理士試験対策にも使える専門的な書籍としてPRされています。

さらに、ページにしてなんと910ページにも及び、マンション管理に関する内容が比較的網羅されています。

毎年発売されるということで、その年の4月1日現在施行の法令に基づいており、最新法令に触れることも可能です。

改訂版 目からウロコ マンション管理のトリセツ

副題として「管理会社と設計事務所の財布にならないために」とある通り、管理組合にとってしっかりとした考え方を身に付けるための内容が紹介された書籍です。

マンション管理組合運営、管理会社のリプレイス(変更)、そして管理組合にとって最も重要なイベントである大規模修繕工事について注意すべき点が記載されています。

専門書籍と言っても、事例等も含めて上記の2つに比べて比較的読みやすい内容になっているため、まずは手に取って見ておきたい書籍ともいえるでしょう。

マンション関連の資格

全般的に学ぶという観点では、マンション関連資格の取得はかなり有効的です。

ただ、前項で紹介したような書籍と比べ、合格するためには時間とコストが掛かるので、その点をどう捉えるかはあるでしょう。

具体的に、管理業務主任者とマンション維持修繕技術者、マンション管理士について紹介します。

管理業務主任者

管理業務主任者はマンション管理会社にお勤めのフロント担当者が保有している国家資格です。

マンション管理の全般を学ぶことができます。

これを取得することで、マンションフロント担当と同レベルの目線でマンション管理について考えることができます。

したがって、管理会社やフロント担当の言いなりにならない、管理組合役員として理論武装することができるかもしれません。

合格率は20%前後と勉強する必要はあるものの、合格したらマンションに関する一連の知識の習得は可能でしょう。

実務経験は必要なく、どなたでも受験可能です。

マンション維持修繕技術者

二つ目は、どちらかといえば技術系として位置づけられるマンション維持修繕技術者という資格です。

マンション管理業者の団体である、マンション管理用協会が認定する民間資格としての位置づけのものです。

そして、マンションの維持や修繕に関して、一定水準の知識と技術を有していることの証明となります。

技術者とついていますが、実技試験はなく、四択と記述式が中心となります。

合格率は試験年度によりますが、30%弱で推移しています。

ただし、こちらの資格は特定分野の学歴とともに、学校卒業後の実務経験が必要です。

管理組合活動である程度活動している方であれば、可能性はあるかもしれません。

また、管理業務主任者やマンション管理士等の資格試験合格者は、実務経験ありとみなされ、受験資格が与えられます。

マンション管理士

マンション管理において最難関の国家資格であり、一般的な資格の中でも難易度が高めのマンション管理士は、それ自体は非常に有効な資格です。

また、管理業務主任者同様に実務経験は必要なく、どなたでも受験可能です。

ただし、学習範囲が前述の管理業務主任者に比べて、ほぼ同じにも関わらず、学習時間も倍ぐらい必要になってしまいます。

違いは

マンション管理士は管理組合へのコンサル資格
管理業務主任者はマンション管理における重要事項説明や契約締結において必須の資格

という位置づけです。

そして、マンション管理士がコンサル、独立向けであり、管理業務主任者が管理会社に就業して活用する、そういう位置づけに当たるかと思います。

マンション管理業界では、双方取得している方や、近接資格としての宅地建物取引士(宅建)を保有している方も比較的多いです。

難易度的には、

維持修繕技術者<宅地建物取引士≒管理業務主任者<マンション管理士

というイメージになるかと思います。

マンション管理について幅広く学べる手段があります

今回はマンション管理について、具体的に学習する方法を紹介しました。

管理組合役員または個人としてどこまで学習するのか、手段としては様々存在します。

さらに、長年住むことになるマンションなので、その管理に関する知識やノウハウを習得しておくことは、管理組合役員のみならず、区分所有者であっても有益であると考えられます。

今回の記事を通じて、管理組合運営として有効に機能することを願っています。

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