マンション購入前に必ず確認したい管理組合の遵守ルール6選【必見】

マンション購入

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これまでマンションに住んだことが無い方や、賃貸に住んでいる方で新たに分譲マンションの購入を検討している方も非常に多いでしょう。

中には、

マンション内って決まったルールが色々あるって聞いているから購入しようか迷う…

または、

管理組合があるって聞いているけど、ここには必ず入らなければならないのか?

さらには、

理事や監事など、管理組合内の役員に就任しなければならないって聞いてけど本当か?

など、マンションに関する疑問が出てくると思います。

これらについては、長年分譲マンションに住んでいる方であれば、普通に理解できることですが、住んだことが無い方にとっては、全く分からない点も多いでしょう。

今回は、このような基本的な疑問に、マンション管理の専門家のマンション管理士である筆者が分かりやすく解説します。

マンション購入前に必ず確認したい管理組合の遵守ルール6選【必見】

今回紹介する内容は次の通りです。

・管理組合は強制加入
・管理規約や使用細則等に従ってルールを守らなければならない
・管理費や修繕積立金が毎月徴収される
・輪番制により役員の順番が必ず回ってくる
・新しいマンションは将来的な修繕積立金の値上げが発生する可能性
・自分たちの住戸であってもリフォームできる箇所が限られる

すでにこの見出しを見ただけで、

「えっ…マンションって、ルールが多いな…」

と感じる方も多いでしょう。

しかしながら、今や首都圏の主要都市においては、

・東京都のマンション化率は28.21%、神奈川県、埼玉県、千葉県を含む首都圏では22.23%
・中でも中央区は83.28%、千代田区は80.96%、港区は76.96%
・その他大阪市中央区で73.80%、千葉市美浜区で63.27%、名古屋市中区で59.98%

と都心部においてはほとんどの方がマンションに住んでいまます。

「立地優先ならマンション」ということになるのかもしれません。

ルールがある中でもこれだけ住んでいるということは、ルールによる縛りが多い事以上に、立地の利便性、災害に対する安全性等の観点から、一定のメリットがあってのことでしょう。

そのような中で、マンションの主な遵守ルールについて、具体的に解説します。

管理組合は強制加入

まず、分譲マンション共有者はマンションの管理組合に入らなければなりません。

この管理組合への加入は、任意というわけにはいかず強制加入です。

強制加入であることは、マンション法ともいわれる区分所有法で定められています。

具体的には、区分所有法第3条は、

区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。

となっており、

「マンション購入者=管理組合員」

ということになります。

管理規約や使用細則等に従ってルールを守らなければならない

ご存じの通りマンションは、敷地内の建物に多数の他人が別の住戸を設けて同居する施設です。

そのため、他人が共同で利用する箇所も数多く存在します。

逆に言えば、自分たちが購入した住戸内以外は、共同で利用する部分であると言っていいでしょう。

いわゆる、共有部分と言われる箇所で、エレベーターや廊下、階段、郵便ボックス、駐車場や駐輪場など多岐に渡ります。

従って、それらを使用する際の取り決めが必要となります。

さらには、施設以外のルールとして、管理組合の決まり事や、管理組合の下部組織として存在する理事会、そこに参加する理事長、理事や監事などの役員の就任要件や対応事項なども取り決められています。

ルールとしては、管理規約や使用細則、さらには使用細則では定めきれない、さらに細かい取り決めを行う細則があります。

これらは、マンションを購入するかどうかを判断する材料として、購入したあとに、このようなルールがあるとは知らなかった…とならないように、不動産業者を経由して確認しておくことが望ましいでしょう。

管理規約

分譲マンションで暮らす際には、マンション管理組合内での取り決めである管理規約が重要です。

前述でも少し触れていますが、管理規約には、

・共用部分における管理や使用上のルール
・管理費や修繕積立金の納付、さらにはそれらの用途など会計のルール
・管理組合内の運営として総会や理事会、役員(理事長、理事、監事など)についてのルール
・その他雑則として義務を違反した場合の対処など

が定められています。

そして、分譲マンションを購入した際には、マンション管理組合が規約で定めるこれらの事項を遵守しなければなりません。

遵守するのは、購入者だけではなく、所有者から借りて住んでいる賃借人も該当する箇所があれば管理規約とともに、後述する使用細則を守る必要があります。

使用細則

マンションの管理規約をさらに具体的にするルールとして、使用細則と呼ばれるものがあります。

管理規約は全体の基本的な運営ルールを定めて、使用細則で日々守るべきルールを規定しています。

具体的には、次のような事項が定められています。

・ペットの飼育について
・ゴミ出しのルール
・駐車場や駐輪場の使用方法
・エレベーター、廊下、集合ポスト、集会室等、共用部分に関する使用上の注意点

新たに違うマンションに引っ越ししてきた場合、以前住んでいたマンションとルールが違うこともあるでしょう。

そのため、マンションの共用部分における使用上の注意点を記載した資料である、使用細則は良く確認する必要があります。

使用細則以外の細かな細則

マンションの使用上の注意を取り決めた、使用細則でも入りきらない、またはあとからルールを定めた場合に、さらに細かな細則を作成することがあります。

具体的には、

ペット飼育細則(ペットの種類や大きさ、ペットを共用部分で連れて歩く際の注意点など)
駐車場や駐輪場の使用細則(車を出すときや止める時の注意事項、区画別利用料など)
専有部分の修繕に関する細則(個別住戸であっても、機材を運ぶためにトラックを止めたりエレベーターを使用したり等をするためそのルールや、リフォームしてよい箇所の定めなど)
宅配ボックス使用細則(宅配ボックスが後付けである場合は、最初の使用細則には含まれていないこともあることから追加で作成する場合もある)

などが考えられます。

マンションで生活するうえでの、守るべき一般的なルールが記載されているため、生活に支障をきたすような極端な事項はないと考えられます。

しかしながら、マンション購入予定者として、合わないルールがあれば住みづらくなることから、細かな使用細則も確認しておくことが望まれます。

管理費や修繕積立金が毎月徴収される

マンション管理組合に属すると、管理費や修繕積立金が毎月一定額徴収されます。

これは、マンションの各住戸の大きさによって違った額になっていることが一般的です。

また、管理費や修繕積立金の用途としては、

管理費:管理員さんや清掃代、光熱費、管理会社に払う事務委託費等、普段の管理に関する費用
修繕積立金:将来の大規模な修繕工事に備えて管理組合として予め積み立てておくお金

となっています。

特に管理費や修繕積立金が高いからといって、一概に管理組合の良し悪しをきめることはできません。

高い場合は、

将来のために修繕積立金を着実に積み立てている、または丁寧な管理を行っているため、管理費が掛かる

と捉えられますし、低い場合はその逆ともいえるかもしれません。

ただ、一度徴収された管理費や修繕積立金は戻ってくることが無い点に注意が必要です。

それも管理規約には一般的には記載されています。

輪番制により役員の順番が必ず回ってくる

マンション管理組合の中には、理事長や理事、監事といった役職があります。

これらの役職は、管理組合員であれば、誰でも就く可能性があるということになります。

そのため、輪番制という方法を採用することで、何年かに一度役員の担当が回ってくるという仕組みを大半のマンションで取り入れています。

戸建てに住むのと違う点は、この管理組合内での役員が必須となってくる点です。

また、戸建ての場合も、町内会を形成している地域が多く、こちらも順番に役職が回ってくることもあるでしょう。

そのマンション版のような形で、管理組合内の役職が回ってくることとなります。

新しいマンションは将来的な修繕積立金の値上げが発生する可能性

建ってから比較的新しいマンションは、当初の修繕積立金が低く抑えられているところが大半です。

そのため、将来的な修繕積立金の値上げを前提とした計画が組まれているところがほとんどです。

もともと新築購入時は、計画的に低く抑えることで、買いやすくしているという分譲会社の戦略的な面もあります。

新しいマンションではなく、建ってから比較的時間が経っているマンションであっても、修繕積立金計画の見直しを行ったところは値上げを将来的に計画している所もあります。

「管理費や修繕積立金が毎月徴収される」の章でも紹介した通り、修繕積立金は高いから悪いという訳ではありません。

マンションの資産価値を高めていくためには、将来の修繕工事を想定して、予め積み立てておく必要性があるからです。

自分たちの住戸であってもリフォームできる箇所が限られる

購入した住戸内であっても、リフォームに制限がかかる箇所があります。

窓サッシや窓ガラス、玄関ドア、バルコニー・ルーフバルコニー、1階の専用庭といった専用使用部分と言われる箇所は共用部分であり、購入した人の持ち物ではなく、マンションの共有物としてとらえられているマンションが大半です。

したがって、窓サッシが古いからと言って、取り換えることができないこととなります。

また、玄関ドアも好きなものに取り換えたりはできません。

ただし、窓ガラスが過失により割れた場合は、共用部分であっても自分たちの費用で取り換える必要があると定められているマンションも多いです。

スペースがあるからと言って、バルコニーや専用庭に造作物を置くことを禁じている管理組合もあります。

仮に、知らなかったとしてリフォームしてしまったら、もとの形に戻すための原状回復をしなければならない可能性がある点にも注意が必要です。

そのため、これらの専用使用部分については、管理規約や使用細則等をよく確認し、出来ることや出来ないことを事前に把握しておく必要があるでしょう。

住民一人一人がルールを守って生活するのがマンション

今回はマンション購入前に確認したい管理組合のルールを紹介しました。

マンションは駅から近く、周りにスーパーやコンビニがあったり等、生活するうえでは良い環境の所も多いでしょう。

また、頑丈なコンクリートでできているため、耐震性にも優れるマンションが多いことが挙げられます。

さらに、マンションの管理や修繕のために全戸から管理費や修繕積立金を集めて活用することから、戸建てと比べて工事も割安になると考えられます。

このようなメリットがある反面、管理組合のルールに縛られるのもまたマンションの特徴でもあります。

メリットだけではなく、守るべきルールにも目を向けて、マンション購入のための参考になれば幸いです。

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