2024年2月15日のマンション管理新聞で気になった記事を紹介します。
今回は、
・話題のCM「e投票」
・東京カンテイの首都圏におけるデータ詳細
について紹介します。
段階増額 トラブルの元 管理計画認定マンションを訪ねて
まずはじめに、こちらの記事からです。
23年11月1日に滋賀県大津市の管理計画認定第一号を取得した
「ファーストタワー大津MARY」(築22年、587戸+店舗10)
のマンションの記事が掲載されていました。
現在顧問の元理事長は、理事長1年目に管理業務主任者、
2年目にマンション管理士、その後行政書士と宅地建物取引士
も取得しているマンションを熟知している方のようです。
また、市がマンション管理適正化推進計画策定に設けた意見聴取会の委員も務められていたとのこと。
おもな取り組み内容
認定制度開始7か月前から、総会で認定制度申請と情報公開の決議を取り付け、さらには修繕積立金の値上げも決議したとのこと。
値上げによって、これまでの繰越修繕積立金を加味した㎡当たり平均額が243円と、国のガイドライン+3円の引き上げに成功しています。
顧問は委員会で
「段階増額方式はトラブルの元」
と意見聴取会で必死になっていったとのこと。
また、理事会において、段階的な値上げ(段階増額方式)を推す声もあったが、
「築20年が経っているマンションで、早々にお金を貯めないといけない中、理事長として責任が持てない」
とのことで、先送りできない旨を説明したらしいです。
その他の対応事項
そして、当マンションはその他対策を講じていることがありました。
・理事会で個別に説明する方法をとったが求める人はいなかった
・今後の資材や人件費の値上がりを考えると、
「余裕を持っておくことがマンションの価値に繋がる」
ことを説明
・値上げは覚悟を持ってやらないといけない
・誰も上げられない種をまいているのが長期修繕計画
・工事ができなくなって初めてわかるがそれでは遅い
とのこと。
また、
・管理規約を複合用途型の標準管理規約に準拠するものに改訂
・管理組合を法人化
・長計上の工事で問題がなかった電気や給排水系を未実施
などの取り組みを行っているようです。
確かに、マンションとしてできることあらゆることをやっているのは、元理事長である顧問のリーダーシップや、市の委員を務めている説得力もありそうです。
この点は非常に理想的な取り組みですが、ここまでできるマンションは、顧問のような専門家が力を注がないと難しいと考えられます。
したがって、マンションとしてできることとして、特に修繕積立金の確保については実践したい所でもあります。
総会、大きな声に忖度? e投票 CMが話題
続いて、大阪と関東地域の民間TV放送でのCMが話題との記事です。
こちらへの問い合わせが増えているとのことでした。
大きな声に流されがちな管理組合の総会をコミカルに表現した内容です。
付き合いの関係で、挙手では大きな声に賛成せざるを得なくなる状況を
「まだ忖度している?」
という強烈なセリフで締めくくる内容となっています。
グラント(本社大阪)がシステム開発したe投票というシステムです。
管理組合以外にも、労働組合、大学など各団体の総会や選挙で使用されているとのこと。
・各団体で使用された回数は8,487回
・マンション管理組合総会では2,874回
とのこと。
今回のが第3弾で、今後第4、5弾CMも予定されているとのこと。
以下に2種類入っています。
東京カンテイ マンション化率 首都圏データより
同社から、首都圏のマンション化率のデータが掲載されていました。
高水準のマンション化率
主要な地域のおもなマンション化率は
・東京都全体 28.21%
・横浜市 28.91%
・川崎市 27.89%
・神奈川県全体 23.09%
・千葉市 24.87%
となっていました。
また、区においては、
・中央区 83.28%
・千代田区 80.96%
・港区 76.96%
・渋谷区 52.82%
と非常に高い割合となっていました。
これまでは千代田区が首位でしたが、昨年オリンピック選手村として使用された大規模分譲物件(晴海フラッグ)が竣工したことが大きな要因とのこと。
・西区 55.17%
・中区 49.94%
・南区 35.28%
と湾岸に近い区が高い割合を占めていました。
築30年超のマンションは?
さらに、築30年超のマンションの割合も紹介されていました。
・新宿区 42.76%
・中野区 42.44%
・世田谷区 41.35%
・青梅市 56.26%
・福生市 55.59%
・東久留米市 54.47%
とのことです。
・箱根町 80.02%
・寒川町 73.93%
・三浦市 72.09%
となっており、箱根はリゾートマンションを中心として、高経年化が進んでいるのではと考えられます。
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