筆者がマンション管理新聞で気になった記事をピックアップします。
今回は次の記事が気になりましたので、コメントともに紹介します。
管理規約、長計を掲載 大津市 「ファーストタワー大津MARY」認定第1号、ホームページで
管理計画認定制度で認定されたマンションに対して、管理規約や長期修繕計画(長計)をホームーページで公開する自治体・マンションが出てきました。
このマンションは、滋賀県大津市にある「ファーストタワー大津MARY」という、2002年建設の38階建て、597戸のマンションです。
具体的に見て頂いた方が早いので、リンクを紹介します。
認定日は令和5年11月1日付です。
長期修繕計画の計画期間は、2022年度を初年度とする30年であり、計画期間全体での修繕積立金の平均額は1平方メートルあたり243円であり、均等積立方式にて計画されているとのことです。
管理規約と長期修繕計画は、上記の大津市のホームページから実際にPDFで確認することができます。
普段管理計画認定制度で確認する際に、マンションの管理規約や長期修繕計画、さらには決算書や総会議事録等、確認することも多いですが、長期修繕計画がここまでオープンになっているのは初めてみます。
国土交通省が推奨する、推定修繕工事項目の19項目が順番に踏まえられた内容となっており、推奨ひな形通りの内容となっています。
管理規約は、各戸の管理費や修繕積立金等詳細は入っていないものの、専有部分の面積が全597戸分入っている形です。
また、管理計画認定制度において、チェックされる「必要箇所への立ち入り」は第23条に、「修繕履歴の管理」は36条6項に、「財務・管理情報の書面交付」は第69条にそれぞれ反映されていました。
管理計画認定マンション向け 募集枠超える応募 23年度すまい・る債
住宅金融支援機構が行う、管理組合の修繕積立金の余剰資金を使った債券運用形態であるマンションすまい・る債の応募数が非常に伸びています。
とりわけ、管理計画認定マンションに対しての認定すまい・る債については、1万口の応募枠を超える1万3746口の応募があったそうです。
認定すまい・る債は、一般と比べて平均利率が0.05%優遇されるとされており、100口(5000万円相当)を購入すると、満期時点での利息差が税引き前で25万円高くなるとのことです。
管理計画認定マンションは、修繕積立金が潤沢にある傾向から、次の大規模修繕工事までの間に運用することが望まれます。
そのため、修繕積立金がすまい・る債購入にいくのは自然な流れかと考えられます。
一方で、管理計画認定を受けるような優良マンションはますます修繕積立金が潤沢になり、そうでないマンションは足らないという傾向が、今後ますます顕著になっていくことが想定されます。
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